明日も晴れでありますように
卓球、小説、最近の出来事などについてのんびりと語るブログ。
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~Capacity~ 第1話「目覚めのとき」
今書いている小説を載せます。1話は書いたのがかなり前なので、相当下手です・・・。今読み返すと最初の部分なんだよとか思いますね。まぁ訂正とかは完結したらやりたいと思っていますので今はこのままです。
少年は歩いていた。暗闇の中を、行く当てもなくただひたすら前に進んでいく。その向こうに光があることを信じて…。
「おいで…」
少年は声を聞いた。自分が進む方向とは違う方から聞こえる囁きを。何度も何度もその優しくも怪しい声音で少年に呼びかける声を…。
少年は立ち止まった。その声に惹かれて…。そのことに気付いた途端、今まで目指していた方向を見失った。しかし、もうそんなことはどうでもよくなっていた。新たな道が見つかったのだから。
少年はその声を目指し、歩きだした。その道の先に何があるとも知らず…。



何処からか吹いた風が頬をかすめ、少年はゆっくりとその目を開けた。ぼやけた視界から、少し肌色がかった白の天井と、それを際立たせるような白い蛍光灯の光が見える。そんな景色を目に映していたとき、ある重大なことに気付いた。
(ここはどこだ…)
見覚えがないのだ、この光景を。少年は上体を起こし、辺りを見渡した。その部屋は明らかに『自分の部屋』と言うものとは違った。一人用にしては大きすぎる面積に、天井と同じ色の窓が一つもない壁。そんな部屋の中に放置されたかのように置いてあるテーブル、イス…。すべての色が統一されていて、まるで病院の中にいる様な光景だった。唯一違う色の物と言えば、ベッドの横に置いてある色鮮やかな花だ。色とりどりの花束が花瓶に入れられている。しかし、今の少年にはそれさえもあまり関係ないことだった。もっと根本的なことが違っていたのだから。
自分がいつも目覚めた時はこんな景色はなかった。そう、こんな部屋では…。ふいにそう考えた時、思った。ではいつも見ている部屋は?何色の壁で、どんなものがあったのか?
背筋が凍りついた。思い出せないのだ、自分の部屋を。知っていて当然のことを覚えていない…。あまりに突然過ぎた状況に、少年は完全に混乱した。
そんな時、少年の寝ていたベッドの正面、3mほど離れた場所にあったドアが開き、3人の男性が出てきた。
「もう起きても大丈夫なのか?」
先頭に立って入ってきた青年がそう優しく話しかけてきた。赤銅の肌に銀の長髪、澄んだ青い目に強さと優しさを秘めている。
「あなたは…」
「私を覚えてないのか?」
少年は静かにうなずいた。
「そうか…。無理もないな、あんなことがあったんだから…」
「え…?」
少年は青年の言った言葉の意味を理解できなかった。あんなことと言われても、覚えていないのだから。
「思い出せないのなら、これから少しずつ思い出していけばいいさ」
そう言って、少しの間の沈黙が過ぎ去った後、青年は話題を変えるようにまた話し始めた。
「私はマルクス・レイダー。今の君にとっては、はじめましてかな」
「僕は…」

少年は返事を返そうと、そう言いかけた瞬間口ごもり、うつむいた。
「教えてください…。僕は…誰なんですか…?」
少年はマルクスの目を見つめながら言った。その瞳は自分の名前すら思い出せないことへの怒りと悔しさ、恐怖でいっぱいで潤んでいた。救いを求めている、そんな風にも受け取れる目を向けられた彼はそれを苦にせず、答えを出した。
「君は君さ」
その言葉に少年は呆然とした。言葉が出なかった。言っていることはわかる。だが知りたいのはそんなことではなかった。しかし、どこか優しいその声は、少年の心にあった激情を少しだけ和らげていた。
「まずは落ち着け。話はそれからだ」
何も言わず、少年は頷いた。その顔に先ほどの面影はなく、真剣な眼差しでいた。それを見たマルクスも一度微笑み、話題が変わるのを伝えるかのように真剣な顔になり、話し始めた。
「君の名はショウ・アカツキ。今は訳あって我々の組織『black shadow』の医療施設で治療を受けている」
「訳あって…ですか?」
「ああ…。君は本来『dawn sky』に所属するCapacityだった。あの事件が起こる前まではな…。」
(Capacity…。それにあの事件って…?くそっ、わからないことだらけだ)
ショウは心の中では混乱しつつも、それを表に出さずに質問した。
「そのCapacityというのは…?」
ショウの問いかけにマルクスが応じ、話そうとした瞬間警報が鳴り出した。目の前の灯りが白から赤に変わる。
「この施設に接近するCapacityあり。数2。防衛隊は直ちに迎撃位置についてください」
警報装置の一種だろうか。感情のない機械めいた声が施設内に響き渡る。廊下からはいろいろな人の声が聞こえてくる。ショウにはみんな慌てているように聞こえた。
「ケーン、わかるか?」
マルクスが一緒について来た一人の男性にそう話しかける。マルクスよりも若く、すらっとした体格に、美形とも言える顔つきに緑の短髪が静かに揺れている。
ケーンは目を閉じ、意識を集中させていた。ショウにはその周りの空間が少し揺れているように見えた。
「待ってください。こいつは…クロウとバーンズです。まっすぐここに向かっています!」
「さすがはdawn skyきってのゲリラ兄弟。夜襲も得意分野というわけか」
(なんて人だ…。こんな状況なのに冷静さ一つ失わないなんて…)
今この場で奇襲を受けているにも関わらず、冷静さを失わないマルクス。その姿を見たショウは、マルクスの凄味に圧倒されていた。
「防衛隊だけでは無理だ。…!バーンズの攻撃が来ます!」
「口で言う手間が省けたな。君もその目で見ればわかる。Capacityがどういうものか」
マルクスがそう言った。刹那、目の前の壁が爆発し、破片が飛散した。ショウは咄嗟に目をつぶり、腕で顔を覆っていた。しかし、破片は一つも飛んでこない。それどころか爆発の衝撃や風さえ感じない。そのことを不思議に思い、恐る恐る目を開け、腕を下ろした。目の前では信じがたいことが起きていた。人に翼が生えている。そしてそれがまぎれもなくケーンだったことに。服装こそ違うが、その髪の色をみれば一目瞭然だった。ショウの驚きはそれだけにとどまらなかった。ケーンは眼前に腕を伸ばし、爆発のあった方向に手を広げている。その手の一寸前には紫と黒が混成しているシャボン玉のようなものが大きく広がり、その表面で壁の破片が宙に浮いて静止している。
「な…!」
一瞬の出来事にショウは言葉を失った。ケーンが手を元に戻すと、黒と紫の物体は消失し、破片は地面に落ちた。
「重力を操る能力。これが彼のCapacityだ」


見ての通りSFアクション小説です。1話が大体このくらいの長さになるので量としてはかなりの数になると思います。よろしければ感想等お待ちしておりますので、書いてください。
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