明日も晴れでありますように
卓球、小説、最近の出来事などについてのんびりと語るブログ。
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~Capacity~ 第4話「能力者」
第4話更新です。今回のメインは説明なので、あまり面白くはないと思いますが、5話でまた戦闘なので楽しみにしててください。
今回で新しいキャラが2人増えます。一人はどこぞのゲームのパクリ武器使ってますのでご注意を(ぇ
「く、そ…」
体力を使い果たしたかのようにショウの全身には力が入らなくなり、息は全力疾走をした後を思わせるほどに上がっていた。
(何で、こんな時に…)
何故そうなったのか、それはショウ自身にもわからなかった。
途端、ショウの身を包んでいた衣と背に生えた翼が光り、弾け、紙吹雪きのように宙に舞った。その瞬間、
「あ…れ…?」
体に力が戻り始め、息も元の調子になっていく。
「ショウ君」
ケーンがショウに近づき、手を差し伸べた。その手を取り、ショウは立ち上る。
「今の光は…」
ショウが誰に聞くわけでもなくそう呟くと、それにケーンが答えた。
「あれはCapaが強制解除された時に出る光です。肉体的、又は精神的にCapaを持続することが出来ない状態になると、心身への負担を減らすため自動的に空気中に放出されるようになっているんです」
そうケーンが説明していると、補足説明をするようにマルクスが続ける。
「器を離れたCapaは霧散し消滅する。あの光は消滅の際に見られる最後の力と言ったところか」
マルクスの言葉を聞くショウの顔は困惑していた。その顔を見て機嫌が良くしたのか、マルクスは微笑み、そして問った。
「知りたいか?Capacityが何なのか。知りたければ着いてくるといい。無理強いはしないがな」
そう言い残し、ショウに背を向けてドアへ向かっていく。その瞬間、
「待ってください」
思案する間もなくショウは答えた。否、思案することさえ出来なかった。何も知らない自分は、目の前にあるものにすがるしかできないと感じたからだ。
「僕も…行きます」
そう言って、ショウはマルクスの元へ歩いた。



「これは…」
「30年前、我々人間が新たな力を手に入れたと同時に出現したもの」
マルクスが眼前にあるそれを見据えて言う。
「聖門だ」
マルクスとショウ、二人が初めて出会った場所からヘリで1時間ほどに位置する遺跡の中。その中心部には聖門と呼ばれるその場で渦巻く白い何かがあった。しかし、それ自体を門と呼ぶにはあまりにも形が違っていた。空間そのものに穴が開いたような存在、言うなればブラックホールやワームホールだ。
「今まで数々の科学者がこの聖門の調査をしたが、確立した答えは何一見つからなかった。わかったことと言えば、Capacityと何かしら関係があるだろうこと、そしてこの門は異次元に繋がっている可能性があることだけ…」
そう言いかけたマルクスは急に口を止め、自嘲めいた微笑みをした。
「いや、違うな。異次元とは確実に繋がっている。現に2年前、ここから『敵』が現れた」
そしてまた真剣な顔つきになり、言葉を続ける。
「今の君は覚えていないだろうが、2年前に大きな戦いがあってね。その時の敵は誰もが予想しなかった異形の物だった。尖った牙、大きく赤い目、鋭い爪、大きな翼、長い尾…。見た者に闇を思わせる色をした体のやつらは我々人間を喰らうためにこの世に現れた魔物、シャドー」
「シャドー…」
マルクスの言葉を確認するようにショウは続けた。その瞬間、脳裏にイメージが電流のように駆け抜けた。
黒い体に鋭い爪、顔には尖った牙と赤く光る巨大な目、背には大きな翼、全長と同じほどの長い尾…。マルクスが説明した特徴が完璧に当てはまる姿をしたそれは、間違いなくシャドーと呼ばれる魔物だろう。
(僕は…こいつを知っている…。どこかで…)
ショウは必死に少ない記憶の中を探った。その作業は闇の中に手を入れて必要な情報(もの)を探すほど困難なものだ。中にはいらないものや関係のないものも多々ある。
その一つをショウは手にしてしまった。
「っ…!!」
途端、激しい頭痛に襲われ、膝をつくショウ。その激痛とともに新たな情報が一瞬脳裏を駆けた。
人の顔。ひどく歪んだ笑みを浮かべている。その笑みにショウは嘔吐感を覚え、とっさに口元を片手で塞いだ。
イメージが消えた。激痛と嘔吐感はそれと同時に静まっていった。
「ショウ、大丈夫か?」
急に膝をついたショウを心配し、マルクスが声をかける。
「すいません…」
それに反応すると同時に、ショウは謝っていた。もちろんショウが謝る理由などない。反応そのものが謝罪の言葉だったのだ。
「いや、こちらも君の体のことを考えずに長い間連れまわしてしまった。すまない」
ショウが立ち上がり、マルクスを見るのと同時に彼からも謝罪の言葉が零れた。
一瞬の沈黙。それを破ったのはマルクスだった。
「君の身体のこともあるし、そろそろ戻ろう。我々の本拠地に」
そう言って、マルクスはヘリがある方向へ歩いていった。その行動を見たショウは、聖門を少しの間眺め、彼の後に続いた。



「見えたぞ。あそこが私達の本拠地がある街だ」
マルクスの指差す先には光の集団が見える。もう夜なため詳細な形は分からないが、明かりには賑わいがあり、とても綺麗だ。しかし、そこ以外は荒野。そしてその境界線を引くように都市の周囲には分厚く高い壁が立ちはだかっている。
その壁を越え、ヘリは街の中で灰色がかった、あまり目立たない8階建てのビルの屋上に着陸した。
無言でヘリを降り、遠くに見える自動ドアへ向かうマルクス。ショウもそれに続いた。
二人の歩く音だけが白い廊下に響く。その中に、
「ショウ、Capacityを発動してみて感じたことはあるか?」
マルクスの声が混じった。
「よく…覚えてないです。あの時は無我夢中でしたから」
それ続いてショウも言葉を交わす。
「覚えていると言ったら、胸の奥から何かが湧き上がってくる感触くらいです」
「それがCapaの本質だ。Capacityとは、簡単に言えばイメージないしは思いを形にする力で、君が感じた『胸の奥から湧き上がってくるも』は自分の感情や気持ち、想像だ。それがCapaに伝わって初めて能力が使えるようになる」
マルクスが足を止め、横にある部屋へ入っていく。ショウも続く。二人が入ったその部屋は暗く、機械が所狭しと並べられ、白い服を着た研究員らしき数人が忙しなく動いている。そんな部屋の正面にはガラス張りで、他の部屋の様子が伺えるようになっていた。そこにショウが入ったのを確認して、マルクスはまた会話を再開する。
「能力といっても人それぞれでね。同じ能力を持つ者もいれば一人しかいないような能力を持つ者もいる。君の場合は炎、ケーンは重力。他には――――」
マルクスがそう言いかけた瞬間、ガラスの向こう側から何かがこちらに飛んで来、ガラスに阻まれ砕け散った。
「な…!」
ショウが驚いたのは単にガラスが突破されなかったからではない。飛んできたものが異質だったからだ。
氷の塊。先端は研磨したかのように鋭く、標的に当てるために放たれたものだと誰もが思うほどのスピードで飛んできたのだ。
その光景を当たり前だと言うかのようにガラスの向こう側、2階ほど下の場所にいる一人を見て言う。
「彼女の名はフィーネ・クライン。見ての通り能力者で、氷を扱う」
ショウも近くへ行き、その姿を見た。黒と水色を基調に金色の線が入ったコートに、白鳥のような白い翼を持った小柄な少女が一人、手を前にかざしている。彼女の能力を彷彿とさせる水色のツインテールに、黒のリボン、そして何より表情のなさがそれを一番感じさせた。
「今日は割と珍しい組み合わせだな」
マルクスがそう言った刹那、ショウは彼女の腕のかざす方向から5m近く離れた場所に人がいることにようやく気付いた。
男子。ショウと年齢はほとんど同じであろう短い茶髪の少年は、黄色の戦闘衣装を纏っている。そしてその背には――――
「彼はロベル・アシュターゼという。雷の能力者だ」
能力者を表す翼が生えていた。


「相変わらず手加減ないよなー、お前」
ロベルが眼前に立つ少女、フィーネに愚痴を言う。しかし、その言動とは反対に顔は笑っている。その問いに――――
「手加減したら訓練の意味ないじゃない…」
彼女は無表情で答えた。声にも感情は貧しく、微かに感じられるのは呆れくらいだ。感情を抑えているのか、それとも元からそんなものを持ち合わせていないのかわからないほど、感情が表に出ていない。そんな声でロベルに話しかける。
「続き…やるよ…」
フィーネは相手の返答を待たず、目を閉じ、両腕を横に広げる。刹那、彼女の頭上に数十個の氷の塊が出現した。
「これはまた大層な数で…」
大量の氷塊を見て、ロベルは苦笑いした。しかし、次の瞬間、
「そんじゃ、こっちもちゃんとやりますか」
目つきが変わった。
腕を交差する。するとロベルの手の中に何かが形成されていく。刹那、彼は両手を一気に振り下げた。それと同時にそれは完璧に形を成した。
黄色く光る中華刀。刃渡り25cmほどのものが二本、彼の手に握られていた。
一瞬の沈黙。それを破ったのは二人同時だった。


この後フィーネ、ロベル二人の激しい(?)戦闘があります。というわけで結構時間かかるかもです。
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コメント
この記事へのコメント
こんにちは
最初が現実的だったので普通の学園ものかな、と思っていたのですが、急にファンタジー的な展開になり、とてもびっくりしました。
読者を驚かせる、ということはとてもいいことだと思います。
続きの戦闘シーンも気になりました。
2006/05/06(土) 13:30:16 | URL | bunny #olb1JwF2[ 編集]
コメントありがとうございます。まだまだ表現力が乏しいので面白くないかもしれませんが、応援してくれるとありがたいです。これからも頑張っていきたいと思いまっす(≧▽≦)ノ
2006/06/20(火) 13:20:32 | URL | アルバート #-[ 編集]
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